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▽登場人物
●シテ 一角仙人 ○ツレ 旋陀夫人(せんだぶにん)
○後ツレ 竜神
○ワキ 官人
○ワキツレ:輿舁(こしかき)
▽面 ●シテ 一角仙人・・・・専用面 ●ツレ 増女 小面
▽分類 四(五)番目物
▽形式 一場
▽あらすじ
天竺波羅奈国に、鹿から生まれたため、額に一本の角のある、一角仙人(シテ)という仙人がいた。 この仙人、長年の修業で強力な神通力を体得したが、さ細なことから龍神と争い事を起こしてしまい、
持ち前の神通力で龍神をことごとく捕らえた挙句、岩屋の内に閉じこめてしまった。
そのため、数ヶ月間は国中に雨が降らず、人々は大いに苦しむようになったのである。 この民の苦しみを見かね、帝はある策を講じる。旋陀夫人(ツレ)という美人を一角仙人のもとに遣わし、
籠絡して、その神通力を弱めてしまおうというのである。
※夫人とは皇后の次に位する後宮の女性
官人(ワキ)を伴に従え、山に分け入った旋陀夫人。 ようやく仙人の庵にたどり着くと、道に迷ったふりをして、仙人に一夜の宿を乞う。 人と交わる者ではないと一旦断りますが、女性の美しさに迷ったこともあり承諾します。
仙人は当初、夫人の素性を疑い、接触を避けようとする。しかし持参の酒を勧められ、 妖艶な舞を見ているうちに、、自分も一緒に舞を舞ううちに、いつしか酔いに任せて寝込んでしまった。
これを見た旋陀夫人たちは、喜び勇んで都にもどる。
やがて、龍神を閉じ込めた岩屋が鳴動し、捕らえられていた龍神が、岩を割って登場してくる。 この期に及んで、仙人はようやく目を覚まし、剣を取って龍神と戦おうとするが、すでに神通力を失って
いるため、仙人に龍神を制する力はなく、逆に自らの能力が尽きて倒れ伏してしまう。 龍神たちは、仙人を倒したことを喜び、雨を降らせ、洪水を起し、洪水に飛び移って竜宮に帰っていった。
▽見どころ
▽主な場面
☆龍神との切り組み
☆シテと旋陀夫人の「相舞」