▽あらすじ
平家没落の後、悪七兵衛景清は都に上っていた。ある日、南都で大仏供養が行われると聞き、自分も南都に住む母に対面しようと人目を忍んで南都へ急いだ。
母は景清を喜び迎えた後で、「頼朝を狙っているといううわさは本当か」とたずねる。景清はその決心を包まず母に語った。
やがて夜が明けると、母子は涙ながらに別れる。
大仏供養の場面で、頼朝が家来大勢を連れて供養の場に臨む。景清は宮人の姿に変装して近づこうとした。が、終に頼朝の家来に見破られたので、景清は銘刀あざ丸を抜き警固の武士が包囲するなかで格闘の末、ひとりの若武者を切って姿を消してしまう。
▽雑感
はなはだ単純な段取りで、詞章も曲節も平明で、能、謡としても初心者にもわかりやすいもののひとつである。
以上
▽登場人物
●シテ:悪七兵衛景清 ○ツレ:景清母
○ワキ :従者 ○ワキツレ :(立衆) 従者
○子方 源頼朝
※※子方:子供の役もしくは非常に高貴な人物を象徴的に表現するために子供が演じることになっている役。
~観世流~
▽主な場面
▽形式 単式現在能
▽分類 四番目
▽面 ❒シテ: 直面 ❒ツレ:深井
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▽見どころ