今回のテーマ~《「後見〔こうけん〕」》
▽見所〔けんしょ〕(観客席)から見て舞台の左奥、橋掛りが終わる先のあたりに、囃子方のもう一つ奥で、鏡板を背に二人の方がしかめっ面で舞台上をにらんで座ってらっしゃいますが、これが「後見」です。 ▽今でも「後見人」と使うように、舞台全体の「現場監督」のような存在で、昔は、シテの役者さんが病気や事故で舞台を続けられなくなった時に、その続きを受けて舞台を務める責任を負っていたそうです。 ちなみに・・・・先日TVのサスペンス番組でお能の宗家襲名争いがテーマのものがあり、「舞」の最中にシテがたおれる場面があったのですが、ここでは後見がその続きを務めるのか興味をもって見ていたのですが・・・・・ありませんでした。 ▽舞台上で、シテの着替えを手伝ったり、小道具を出したり引っ込めたり、舞いの途中で面や装束が乱れたのを直したりします。 たまに、演者が謡の言葉をど忘れした時に、「助け舟」を出すことも。 |
能の用語解説