「地謡」

能の用語解説



▽舞台に向かって右側に、舞台から少し飛び出した所が「地謡座」で、その奥寄りに、たいていは前後列に4人ずつ座って謡っている“斉唱団”が、「地謡」です。

シテ方の人達が受け持っています。



▽前後3人ずつ、6人で座っている場合は後列の中央の人、前後4人ずつ、8人で座っている場合は後列の右から2人目の人が「地頭〔じがしら〕」で、地謡(方)のリーダーです。



▽地謡の言葉を聞くと、シテの内に秘めた心情も理解できます。シテがふっと言葉を切った後を受けて、地謡が『そのとき~、思ふやう・・』 〔そのとき~が思ったことは・・〕と謡ったりします。

能楽における地謡は、欠くことのできない、たいへん重要な「パート」なのです。

▽もっと簡単に言ってしまえば、地謡は『情景』を謡っていると言えるでしょう。

今回のテーマ~《地謡